頬の毛穴の開き

温度によって閉じたり開いたりするのが健康な毛穴。ところが、冬でも開きっぱなしの毛穴があるとしたらちょっと問題です。
特に気になるのが、鼻のわきから頬にかけてのあたり。本来、皮脂の分泌もそれほど盛んではないはずのこのへんの毛穴がいつも開きっぱなしだということは、肌そのものの機能が弱ってきていることが考えられます。

健康な肌は、深いところでタンパク質の繊維がネット上にからみあい、まるでベッドのマットレスのように肌の表面を持ち上げてハリや弾力をキープしています。
ところが、肌が弱ってしまうと、ネット状にからみあったタンパク質の繊維が切れたりゆるんだりして、長年使いつづけたマットレスがへたってしまうように。肌のハリや弾力が失われてきます。
下からふっくら押し上げられていた肌がしぼんでしまえば毛穴もゆるんでしまいます。
ゆるんだ毛穴は重力に逆らきれなくなり、出口がだらしなく開いたままということに。

年齢を重ねれば、老化によって肌の弾力が失われて毛穴が開いてしまうのもしかたないことですが、10～20代で頬の毛穴が開きっぱなしというのがちょっと考えもの。
予防するために、普段から早寝早起きをする、1日3食バランスの良い食事をする、ストレスをため込まない、メイクはその日のうちに必ずクレンジングで落とすなどの生活をこころがけましょう。

●開いた毛穴を隠そうとファンデーションを塗ったらかえって毛穴が目立ってしまったというのはよくある話。これは光を反射して肌を美しく見せようとするファンデーションの効果が裏目に出たため。
毛穴を埋めるタイプの下地を使わず、ファンデーションだけで隠すなら、毛穴に対して四方八方からファンデーションをのばし、さらに、毛穴の真上からファンデーションをつけるイメージで肌をやさしく押すようにしあげます。
こうすると、毛穴のくぼみにまんべんなくファンデーションがつき、陰影が目立ちません。

●毛穴は冷えると閉じる性質が。毛穴を引き締める効果のある収れん化粧水を冷やせば、効果もアップしそう。もっとも冷やして毛穴が閉じるのは一時的なことで、肌の温度がもとに戻れば開いてしまいます。
この毛穴の収縮を毎日の習慣にすれば、肌は活性化し、より美しくなってきます。
ただし、ビタミンは冷やすと肌への浸透が悪くなるので、配合されている場合は冷やさないで使います。

●肌全体がオイリ―肌で、頬も皮脂が多い肌質なら、頬の毛穴が開いているのは皮脂の分泌が活発なせい。オイリ―肌用のさっぱりした化粧品を使って。
ただし、化粧品で皮脂の分泌を止めることはできません。
オイリー肌の化粧品を使ったからといって、皮脂が減って頬の毛穴が閉じるというわけではないのです。
脂取り紙や皮脂を吸着するパウダーをテカリ対策に利用しましょう。